くろすおーばー?短編集 れべかの



CASE 1  〜駅のホーム〜

うるさい音を立てながら、雨が降ってきている

いつまでも、いつまでも

嫌な天気だ

俺は駅のホームで電車が来るのを待っている

いつもならバイクで行っているのだが、雨の日はそういう気にはなれない

だから雨の日には電車で行くと決めているのだ

プルルルルルルルル

駅に電車が来るのを知らせる音が鳴り響く

ふと背中にゾクリという感覚がした

この感覚は前にも味わったことがある

そうその時と同じ危険が迫っていることを示すシグナルとして俺に告げているのだろう

俺は前の時のことをきちんと学習している

いまがその学習の成果を見せる時だ

そう思い立った俺はその場から半身ほど横にずれる

片足だけその場に残したまま

・・・・・

パシッ

何かが俺の足にかすかな感触を与えた

「う、うぐぅ〜〜〜〜」

そう言い残しその物体は駅のホームから落ちていく

・・・・・・・

しまった、あゆあゆだったか

なるほど、あの危険の感じはあゆのいつものアタックのことだったか〜

などと考えてる間にもあゆは落下を続けていく

そして、先ほどホームに向かって来てた電車とご対面を向かえた

「あちゃ〜これは死んだか・・・・成仏してくれよあゆ」

俺がそう言い拝んでいると

ゆういちくぅ〜〜〜〜〜ん

あゆはくるくると回りながら空へと消えていった

・・・・・・・

ギャグキャラは死なないから得だよな〜

そう思いながら俺は電車へと足を向けた




CASE 2  〜生徒会室〜

「ふぅ、資料の片付けは楽ではないな」

生徒会長の私は久しぶりに資料に目を通している

いつもなら、溜めることなく資料などに目を通しておいているのだが

最近、いろんなこと・・・・相沢&川澄のことでそれ所ではなかった

なぜ倉田さんはあいつらの方についていったんだ

はっ、まてよ

実は倉田さんは僕のことを試そうとしてこの難題を吹っかけてきたのか?

そして、見事にそれを乗り越えた僕に結婚を前提としたお付き合いをせまろうと

まかせてください、倉田さん

あなたの愛に私はきっと答えてあげますよ!!

ぐっと握りこぶしをつくり天へと振り上げる

まさにその姿はラオウのわが人生に〜の図だ

他の生徒に見られたら変なうわさが立つことは間違いないだろう

「おっと、その前に二重帳簿をっと」

鍵などで厳重に守られている引き出しから帳簿を取り出す

これが他のものに知れたら生徒会失脚ならまだしも

学校的にも大きな損害をもたらすだろう

コツ コツ コツ コツ

足音が生徒会へと近づいてくる

私は急いで帳簿を元の場所に戻す

足音は生徒会室の前で止まった

コンコンコン

「久瀬会長、お話があるんですが」

相手の声を聞いてほっと胸をなでおろす

「ああ分かった、入りたまえ」

生徒会室に入ってくる人物は自分の予想通りの相手だった

「で、今日は何の用かな」

相手はフッと笑うとこちらに向かって指を向けた

その瞬間に私のからだに衝撃が通り抜けた

「なっ、なんで・・・・」

全身から血の気が引いていくのが分かる

「あなたは危険だ。この世界の女は全て俺のものだ」

そんなことのために私は死んでいくのか

「おやすみなさい、生徒会長様・・・フッ・・・ハッハハハ」

彼はそのまま生徒会室から出て行った

私は心から思いをはせる

「私の出番は・・・・これで終わりなのか・・・」

生徒会室には悲しい笑みを浮かべた動かない人だけが残った

久瀬はどうやらギャグキャラではなかったようだ 合掌




CASE 3  パーフェクト秋子

某所に存在してる水瀬家

時間は現在夜の9時過ぎ

その家の食卓で二人の人物が話し合ってる

二人とも女性のようだ

片方はあごに手を添え、いつものあらあらポーズ

もう一人は、小学生でさえ寝てないと思える時間なのに

テーブルにうつ伏せで今にも意識が飛びそうな状態になっていた

それでも一応会話してるのだからすごいと言えよう

そしてその二人が居る食卓のある部屋の隣に一人の人物

そう相沢祐一がテレビを見てくつろいでいた

ちなみに番組のタイトルは「あぁマリア様」

というすこ〜し危なそうなタイトルだった

まあ、それはどうでもいいとして二人の会話を聞いてみよう

「名雪、眠たいのなら部屋で休んだらどうなの?」

「いちごだったら食べれるもん」

「・・・もう眠ったのかしら」

「けろぴーなら大丈夫なんだお〜」

どうも名雪は夢の中に半ば突入仕掛けている様子だ

秋子さんはあらあらのポーズのまま困った表情をしている

秋子さんはため息を一つ、つくと

「誰にも気づかれないようにパーフェクトなジオング姉を演じるのは疲れるわ〜」

本当に疲れたように呟いた

「その歳で姉は無いんだお〜」

ピシッ

名雪の発言したその一言で急に場が凍りついた

「名雪、今の発言は死を意味しますよ」

秋子さんは笑顔で言っているのだが、殺気のようなオーラをまとっている

名雪はというと

「けろぴー、けろぴー」

まだ夢の中から覚めないようだ

「ふふふ、起きなさい名雪。いいものを食べさせてあげるわ」

いつの間に取り出したのか秋子さんの手にはいつものオレンジ色の悪魔が鈍く輝いていた

ちなみにその頃祐一はというと

「はぁ〜ロザリオの行方はああなったのか〜」

などと言いながら風呂の中でまったりしていた

「極楽、極楽」

そういった次の瞬間

「だお〜〜〜〜〜(泣)」

誰かの断末魔が響いた

「・・・・・・何も聞いてないぞ、祐一」

嫌な物を想像して祐一は現実逃避を図ったのであった




CASE 4  目覚めの・・・・・


祐一SIDE


何が起こっているんだ

今俺の目の前に少女が倒れている

さっきまで俺はツーリングを楽しんでいた

その途中人が道路に倒れているのを発見

危うく俺はその人物を轢きかけたのである

よけることは出来たもののバイクは全壊

まあ、そんな事は今はどうでもいい

この少女を助けないと・・・・

少女を起こそうと手をかけるとヌメリとした感触が

そう、多量の血を流しながら少女が倒れているのだ

「おいお前、大丈夫か」

大丈夫ではないはずなのに俺はそう聞いてしまった

かなり混乱してるみたいだ

「うっ・・・・」

なんとか生きてはいるみたいだ

少女の体をよく観察してみる

・・・・・う〜ん大きい胸っゲフンゲフン

緊急事態に何を観察してるんだ俺

「んっ、これは・・・」

彼女の肩や脚の辺りに何かが深々と突き刺さった見たいに穴が穿たれている

「これは、拳銃で撃たれたあとじゃねえのか!?」

そのことが余計に俺を混乱させていった

もう考えてる暇はないと思い俺は携帯を手に取った

「救急車は何番だっけ?」

最悪だ、番号がどうしても思い出せない

しかし、俺はその時気がつかなかった

少女がすでに気がつき、俺の後ろに立っているなど


香里SIDE

全身に強烈な痛みを覚え私は目を覚ました

そこはまさに戦場といって良いほどの荒れようだった

私の体をよく観察してみる

どうやら狙撃されたような傷跡が見える

そうだ、私は今あいつと戦っていたんだった

姿は見えないが私のことをどこか遠くから狙っている

相手は私の一瞬の隙をついて、一撃当てひるんだ私に

何発もの衝撃を与えてきた

それで少しの間気絶していたみたいだった

今の状況を確認するべく回りを見回してみる

すぐ近くに携帯を持って何か考え事をしている青年を見つけた

彼は「救急車は何番だっけ?」と言っている

この歳になってそんなことを知らないなんてかわいそうな人ね

彼の事はひとまず置いといてさらに周囲を見渡してみる

とある高層ビルの屋上から小さく光が見えた

一瞬で消えたが何か嫌な予感がする

私は自分の予感を信じてその場から退こうとしたとき彼の事を思い出した

「ええい、儘よ」

どこかで聞いたような台詞を呟き私は彼の元へと全速力で走った

「危ないっ」

私はそうと思いっきり彼を突き飛ばした


再び祐一SIDE


「危ないっ」

その声を聞いた俺は、ふと振り返る

そうすると、俺に向かいもう突進してくる彼女の姿があった

俺の胸に飛び込んでこい

そう思い、俺は両手で迎え入れる準備をした

「さあ、飛び込んでおいで」

彼女は確かに俺の胸に飛び込んできた

ただし、尋常ではないスピードで・・・・だ

結果的に俺はそのスピード同様、尋常ではない衝撃で何メートルか吹き飛ばされることになる

なぜか犬神様の祟りみたいにガ○レンジャーのブラック同様上半身をだけコンクリートの中へと

自力で体を引っこ抜くと一言文句を言おうと思い振り返る

その瞬間彼女が何かを叫んだ

その時俺の体に強い衝撃が走る

・・・・久瀬の時と一緒なのは気に食わないけど

俺は無様に吹っ飛ばされた・・・彼女の体当たりの時ほどではないが

彼女の時と違うところはもう一つあった

それは自分のからだのはずなのに言うことを利かない事である

彼女が近づき何か俺に呼びかけている

何度も呼びかけても返事が無い俺に向かい、なぜか彼女は顔を近づけてきた

口と口が近づく・・・初めてのキスがまさかこんな展開になろうとは・・・・

その初めてのキスは血の味がした


香里SIDE


迂闊だった

彼を突き飛ばしたところに弾丸が飛んでくるとは

私は彼に近づき何かを叫んだ

初めてあった人なのでほおって置いてもよかったのだけど

私が突き飛ばしたせいで撃たれて死んだのでは目覚めが悪い

彼は何も反応しなかった・・・・この方法だけはやりたくなかったのだけれど

意を決して私は覚悟を決める、彼を私のような人間にする覚悟を

私は自分の血を与えるために口からの投与を決行することにした

彼の顔へと私の顔を近づけていく

その時彼の口がにょきって感じで伸びた

私は思わずビックリして彼の顔にストレートを叩き込んでしまった

その時私のこぶしに着いていた血が彼を助けることとなった




CASE 5  姉妹(暴露編)

私は姉の影を追って来た

そう、美坂栞の影を

・・・・・・・・

「はぁ〜なんで設定ではこうなってるんだろ」

「仕方ないだろ香里〜作者が香里をヒロインにしたかったんだから」

「だからってね、何で栞が姉なのよ。頭は私のほうが優秀なのよ」

(そんな事いう人嫌いです!!)

「「・・・・・・・」」

「何も気かなかったって事で」

「・・・ええっ疲れてるのね。でも一つだけ言わせて」

「なんだ?作者がギャグにしようとして出来た作品がこんな中途半端なものになったということか?」

「それもあるけど、もっと重要なことよ」

ふたりして、酷い事言ってないかな〜?

「「言葉どおりだ(よ)」」

・・・使い古された台詞を(作者のひねりが無いからとか言わないで)

「まあ、腐れ作者は置いといて・・・胸が妹より小さな姉なんて私は認めないわ」

う〜ん、認めておいた方が身のためだと思うよ

「なんですって〜」

「おい落ち着けって、香里」

ヒステリックモードに突入しないでくれ

「誰のせいよ!!」

・・・すんません、俺のせいです

「わかればいいのよ」

だけど、胸が小さいとか偽善者とか寸胴とか年増とかは言わない方が吉だぞ

「「・・・・・・後ろ(ボソッ)」」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

まさか・・・(汗)

「あなたを殺します」

みぎゃ〜〜〜〜〜〜〜〜

「「合掌」」

終われ






あとがき

え〜めでたく我がサイトは一周年を迎えました

その記念としてこのSSを書いたんですけどなんていうか

まとまりにかけまくってます(汗

こんな私のサイトですが、HIROともども今後ともよろしくお願いします

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