「コッ、コールドゲヘナ!?」

ガバッ!

「……ハァ……ハァ……夢?」

 何だ、夢か……ふぅ、心配して損したぜ。

 ん、夢の内容? ふっ、実は俺も良く憶えてなかったりする。

 まあ、心配したことは確かだな。

 それはそれとして――

「なんて微妙な時間だ……」

 ――時計を見ると時間は7:00。休日に起きるには早いが、二度寝するのもなんな時間だな。

 そうだな、寝汗が気持ち悪いし――

「朝風呂にでも入るか」

 

 

かおりんメイド物語・ご機嫌斜め編

 

 

「今日も今日とて朝から暑いな」(作中では夏休み)

 北国も夏は同じく暑い事を再確認(苦笑)

 冬は寒すぎるから、なんだか損をしているような気にもなる。

 ま、んなこと考えてもしゃーないし、さぁ風呂風呂。

 パンツ良し。

 Tシャツ良し。

 タオルは脱衣所。

 よし、準備はオールオーケー。いざ出陣。

ガチャ

「えっ!?」

 …

 ……

 ………

 かっ、香里!?

 なんでこんなところに!?

 じゃなくて、何混乱している俺、落ち着け!!

 はい、深呼吸。

スー ハー

 よし、落ち着いて状況確認だ。

 まずは香里の様子。

 脱ぎかけたメイド服から覗く柔肌。白い下着の中にあって、尚その白さを主張する。

 そして有史以来の美術を否定するほど美しい曲線を描く、豊かな双丘、細くくびれたウェスト……

ゴクリ

 って、なに観察してるか、俺〜〜〜!? そうでもないだろ!?

「ゴッ、ゴメン!!」

 開けた時の二十倍ほどの速さでドアを閉める。

 それに一瞬遅れて――

「キャァァァァァァァァァァ!!」

 ――香里の悲鳴があたりに響いた。

 

 

 え〜と、なんと言うか「死刑囚?」って気分だ。

 作者が姉の風呂を覗いた時もこんな気持ちだったんだろうか?(だから事故だっつってんだろ!!

バンッ!

「相沢君!!」

「はっ、はい?(滝汗)」

「何か言いたい事はあるかしら?」

 言いたい事。そうだな……

 

〜案、その一〜

「ええもん見させていただきました」

〜その一終了〜

 

   ・

   ・

   ・

   ・

   ・

   ・

 ダメやん!?

 これっぽっちも解決にならへん!

 つーか火に油やん!?

 これダメ!

 これ却下!!

 つぎつぎ。

 

〜案、その二〜

「ごちそうさまでした」

〜その二終了〜

 

   ・

   ・

   ・

   ・

   ・

   ・

 なんでまたそっち系やねん!?

 だからダメだっつーに!!

 

〜案、その三〜

「一緒に風呂に入るか? いや、むしろ入るぞ」

〜その三終了〜

 

   ・

   ・

   ・

   ・

   ・

   ・

 ………………ハァ、俺ってヤツは(涙)

 

〜案、その四〜

「ごめんなさい」

〜その四終了〜

 

 何故これを思いつくのが最後なのか気になる所ではあるが、今は謝る事が先決だな。

「すまん、香里。まさか入っているとは思わなかったんだ」

「まったく、最初にそれを言えないものかしら?」

 しょうがないわね、と言った顔の香里。どうやらほとんど許してくれたらしい。

 これが下着姿じゃなくて素っ裸だったときのことを考えると……

 …

 ……

 ………

 …………

 ……………

ブハッ!?(鼻血)

 ……途方も泣く美味しかったかも知れない。

「………………(じとーっ)」

 はっ!? ヤバイ、思考が顔に出てしまったようだ。じと目で睨まれてる。

「声に出てたのよ!!」

 ぐはっ!?

「ほんとに反省してるの?」

「ほんとにしてるって。これ以上なく」

「…………ハァ、まったく。百花屋で一品、それで許してあげるわ」

 じーっと俺の表情を確認して、香里が要求を突きつけてくる。

「OK、それで済むなら安いものだ」

 一方的に俺が悪いのにそんな事に渋る筈も無い。

 名雪の時は渋りまくるけどな。……だって俺が悪い時ほとんどないし(涙)

「あら、そんなに簡単にOKしていいの?」

「ああ、俺が一方的に悪いしな」

 

 

「だ、騙された」

「あら、人聞きが悪いわね。騙してなんか無いわよ」

 たしかに騙してはいないだろう。そして奢りの品が一品というのも守られている。

「だけどこれはないだろう?」

 べらぼうに高いとかそう言う訳でもない。

「一度やってみたかったのよ」

 問題はその品『DXパフェ(恋人限定)……¥1,200』だ。

「だからってこれは恥ずかししすぎるぞ?」

 二本のウエハースがサテライツな二門の砲身に見えるのが特徴。

 サイズは一人では多く三人では少ない、二人でちょうどいいサイズ。そして何より問題なのが出てくるスプーンが一本だと言う事だ。

 スプーンは元より、フォーク、ナイフ、箸、その他の道具の追加は不可。スプーンが落下などにより使用不能になった場合のみ交換可。

 なんて恋人思いの粋な奴だろう、主にそこでニヤついている店長が(涙)

「……それはあるわね」

 さすがに香里も、いや、こう言うことに初心な香里だからこそ実物を前にして尻込みしている。

 これが名雪やあゆあゆだったら…………そんな怖い想像をする人は嫌いです。

 それはそれとして――

「早く食べないと溶けちまうな……」

「そうね」

 ――こうなったら覚悟を決めるしかあるまい……えぇい! 気合だ、相沢祐一!!

「ほ、ほら香里……あ〜ん」

 ぐはっ! これは思った以上に根性が要る。

 やられた香里も真っ赤になって俯いてしまった。

 うぐぅ、頼んでおいて卑怯だぞ。

 ここで諦めたら漢じゃない。俺はやるぞ!!

「ほら、あ〜ん」

 ズイッと身を乗り出して香里の口元にスプーンを持っていく。

「あの……相沢君……」

「あ〜ん」

 あくまでも引かない俺、恥ずかしげに視線をキョロキョロさせる香里。

「……あ……あ〜ん」

 観念したのかおずおずと口を開く。ちゃんと『あ〜ん』と言ってる香里に激萌え。

 だめだ、これ癖になるかも……

「……ん」

コクッ

「美味いか?」

「…………」

 耳まで真っ赤にしてうつむく香里。

 そんな香里の仕草に、俺が初め感じていた羞恥心などはすでに吹き飛んでしまう。

「それじゃ、もう一回。あ〜ん」

「あ、あ〜ん」

 一度やって少し振り切れたのか、先と比べ簡単に口を開く。耳まで真っ赤なのは変わらないけど。

 その香里の口元にスプーンを寄せていき――

ヒョイッ

「えっ? えっ??」

 ――寸前で回避。

 う〜む、デフォ(マテ)

 慌てる香里に激しく萌え(ダメ人間指数激しく上昇)

「あ、相沢君」

 怒った表情で俺を見上げてくる香里。でもやっぱり顔は真っ赤だったりして……

 …

 ……

 ………

「あ、相沢君?」

 ハッ!? 香里のあまりの破壊力に意識が飛びかけた(滝汗)

 香里さん、今の表情は反則です。

 しかし、そんな事を知られるのは相沢祐一のアイデンティティにかかわる。

 何事も無かったように流すべきだな。

 ひとまず手に持っていたパフェを食べて……

「あっ(更赤面)」

 頬張った瞬間重大な事実に俺は思い当たった。

 ――関節キス――

 えも言われぬ沈黙が香里と俺の間に広がる。

 そんなオレたちの姿をニヤニヤと見物している店長。

 仕事しろ仕事!! っと言った表情で店長を睨みつける。

 ん? 睨みつけた店長が笑いをかみ殺しながら俺の前方をクイックイッと指差す。

 その方向に俺が顔を向けると―― 

「えと、その……相沢君」

 ――パフェの載ったスプーンを突き出している香里が居た。

 ご飯、軽く十杯はいけます(壊)

「あ、あ〜ん」

 添えられた左手、恥ずかしげな表情、どもりながらでもきちんと言う『あ〜ん』、そしてメイド!!

 今お俺は人類史上最高の萌えを体験している!!!

 男として、いや、漢として命を掛けて答えねばなるまい(更壊)

「あ〜ん(魂込めて)」

 どうして同じパフェでもこうも味の感じ方が変わるのだろう?

 至極不思議でならん。

 ま、そんな疑問は置いておいて、次は俺の番だな。

「あ〜ん♪」

「あ〜ん」

 香里も大分なれてきたって言うか感覚が麻痺してきたようだ。羞恥心が薄くなってきたようだ。

 無論俺の羞恥心など当の昔に粉砕されてたけどな。

 ………………

 ……………

 …………

 ………

 ……

 …

 

 

 結局、あれが終わった後パフェをもう一本追加、らぶらぶな食べさせっこが一時間にわたり展開された。

 気付いたら百花屋にカップル以外の客が居なくなってたからな(苦笑)

 とりあえず、間違いなく話題のカップル(ご主人様とメイド?)になっただろうな……

 

 

〜つづく〜


〜後書き〜
自分の頭の仲の単純さを再確認(ぉ
いや、あまりにお約束な展開に……
ダメだ、最近ネタが打ち止め(苦笑
誰か、いいネタがあったらプリーズ(マテ

因みに没案(途中までは同じ)

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