地球から巣立った人類は宇宙コロニーでの生活に新たな希望を求めていた。

 しかし……

 地球圏統一連合は「正義と秩序」の名の元に圧倒的な軍事力をもって各コロニーを制圧していった……

 

 

 

 そして連合に反目する一部のコロニー居住者達は流星に偽装した新兵器を地球に送り込むと言う行動に出る。

 作戦名「オペレーション・メテオ」

 だがこの作戦は既に連合本部に察知されていたのである。

 時にアフターコロニー195年……

 運命の矢は放たれた。

 5つの流星は今、地球を目指す……

 

 

 

 そしてこの日……

 少女は流星を目撃する……

 

 

 

かおりんメイド物語・オペレーションM 前編

 

 

 

 が、そんなことはこの話には全く関係無いわけだったりする。

 

 

 

『朝〜朝だよ〜朝ご飯食べてデスアーミーを狩るよ〜』

「それは東方先生じゃなきゃ無理だろ!? って、そんなことよりも早く目覚ましを止めねば」

 俺は頭上でけたたましく(?)鳴る目覚ましを素早く止める。

時間は5:00。

 今回のミッション、M作戦は見つかれば即アウトだからな。音は極力出さぬようにせねばならない。

 流石に目覚ましは使わないとこの時間に起きれなかったから仕方ない。まあ当然として音量は最弱だし、素早く止めたから問題無いだろう。

 目覚ましの内容に付いてはツッコミたいところではあるが、今回はM作戦が優先だ。

 

 

 

「と言うわけで俺は香里の部屋に来ている」

 誤解されると困るので説明しておくが、これはM作戦進行上致し方ないからだぞ。決して不純な気持ちなわでも、香里の寝顔が見たいわけでも――

 

「……可愛い」

 

 ――いや、だからこれは作戦の進行上仕方が無いわけで――

 

「………………可愛すぎる」

 

 ――うっさいわ!! 寝顔に見とれて悪いかよ!!(開き直り

 てか、この寝顔は反則だ。これを見たら誰だってこうなる。

 今すぐにでも食べちゃいた――じゃ無くて、作戦を進行だ。作戦を。

「いや、だから香里を見つめたままじゃ作戦は進行できんだろう、俺」

 うすうすわかってたんだけどね。この自分の意志の弱さは……(涙)

 

 

 

「ぐはっ! 結局538秒も無駄にしちまった」

 作戦に支障をきたすほどではないが、今後はこう言う無駄な時間を作らぬように気を付けねば……

 まあ、正直な話「無駄だったか?」と問われれば「非常に有意義だった」としか答えられないんだけどな。

 

 閑話休題、作戦進行。

 

 素早くクローゼットに近づき、扉を開く。

ギィィ

 ぐはっ! こんなに大きな音が鳴るとは!?

 き、気付かれたかっ!?

「すぅ……すぅ……」

 ほっ、どうやら気付かれなかったみたいだな。

 ミスった、事前に油を引いておくべきだった。今回は気付かれなかったから良かったが、以後は気を付けねば。

 と言うわけで蝶番に油を注し、ゆっくりと扉を開く。

……

 よし、問題無いな。

 さてと、次はクローゼットの中身を――

 

「って、多くない!?」

 

 ――何でこんなにメイド服でいっぱいなんですか!?

 いやまて、落ちつけ、俺。クールに行こう。客観的に判断するため、ひとまず数を数えてみよう。

「ひい、ふう、みい、よお、いつ、むう、なあ、やあ……………………………………八着っすか!?」

 …………ま、まあ洗い替えと言う事で納得しておこう(汗)

 

 

 

 さて、作戦を続行するか。

 まずはこのメイド服をクローゼットからバッグへ移してと。おっと、皺にならないように気を付けないとな。

ゴソゴソ

 「ぐはっ! 八着は流石に入らん(汗)」

 うぐぅ、作戦の最初から問題が多発だ。

 最初の問題は俺が香里の寝顔に見惚れただったりするのだが……

 ともかく、今バッグに入ってるメイド服を処理するかな。

 

 

 

 さて、何とか八着のメイド服が処理できたわけだ――まさか俺のクローゼットがメイド服でいっぱいになるとは思わなかったが。

 次はこの作戦で一番の要だな。

 処理したメイド服の代わりにこの服をクローゼットに投入する。

 一着しかないからクローゼットが非常に寂しくあるな……

 まあ一着でもこの服を手に入れる苦労は並み大抵では……思い出したくないな(涙)

 この服を着た香里を思い浮かべればその苦労も……

 

 ……

 

 …………

 

 ………………

 

「くふっ、くふふ〜」

 アレな香里……こんなに嬉しい事は無い……いや、この場合は「連邦のMSは化け物か!?」の方があっているかも?

 

 ………………

 

 …………

 

 ……

 

 おっと、そんな事を考えている場合ではなかった。早く作戦を終了させねば香里が起きてしまう。

カチャカチャ

バタンッ

「任務……完了」

 ふっ、思わず緑川光で浸ってしまった。俺も若いと言う事だな……

 ともかく作戦完了。後は香里が起きるのを待つばかり。

 よし、撤退だ!

 

 

 

〜後編へつづく〜


〜後書き〜
この話は2回ほど書きなおしてます。
元々は勢いで題名を付けて書いてたんですが、破棄しました(マテ
だって、最初の題名は「かおりんメイド物語・正しいメイドの食し方」とか「かおりんメイド物語・ご主人様ご乱心」だったりしましたから(死
てか、めっちゃイチハチやん(汗
最初に気付け、俺……
とは言え、書きなおした末に前後編になるのもアレだな……(苦笑
ま、まあ深く考えたら負けと言う方向で(マテ
では〜

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