サンド〜♪ バッグに〜♪ 浮かんで〜消える〜♪ 憎い〜アンチクショウの〜♪
そうだ、奴を倒すんだ!
もっとだ、もっと早く! もっと的確に! もっと、もっと!!
おいらにゃ〜獣の〜血が騒ぐ〜♪ だけど……ルルルル〜ルルル〜ルル〜ルルル〜♪
かおりんメイド物語・オペレーションM 宙編
まあ、そんな訳で(どんな訳だ!?)作戦は無事成功したわけだ。
んで、現在俺は居間で香里が起きて来るのを待っているっつーか、クローゼットを開けた香里の第一声を待っている訳だ。
まあ、五時三十分だからな、まだ。いつ起きて来るかは未定だ。少なくとも今まで起された時間、お風呂にバッタリな時間を考慮すると七時より遅いと言うことは無いだろう。
ゆっくり、じっくり、たっぷり待とう……最後のは何か違わなくない?
――嫌」
……嫌?……
いつもの美汐なら、『駄目』と言っただろう。それならまだ言い返す言葉も探せただろう。
「嫌です。絶対に行かせません」
「なんで……」
「相沢さん、きっと死ぬから」
堰を切ったように、美汐は言葉を吐き出した。
「相沢さん、優しいから。あの子を撃てるわけないから」
「いや……」
「なら約束できますか? 必ず勝つって。そう誓ってくれますか?」
必ず、勝つ……そんな無責任な誓いがあるものか。たとえ戦意がどうあれ、戦いの趨勢は、最後まで誰にも解らない。生と死は紙一重で決まる。その程度のことが、わからない美汐ではないはずだ。
「相沢さんにだけは、やらせたくない。相沢さんに任せて、待つなんて、嫌です」
「美汐……」
「私も残ります。二人がかりなら――
「ガトォォォォォォォォォ!!!」
はっ、微妙に寝てた!?
いや、今の叫びは夢と何ら関係ないとか、ツッコンじゃあいけない。何故なら、それが俺だからだ!
ついで言うと夢の内容にもだ!!(ぉぃ
つか、今何時?
ガンジー!
微妙な馬鹿なシャレが聞こえたのは気のせいか? アレをシャレと呼ぶのはお笑いへの冒涜のような気もするが……
さておき、今現在時間は六時半……一時間も寝てたようだ。そろそろ香里が起きてもおかしくない時間だな。
トンットンットンッ……
っと、噂をすれば何とやら。階段を下りる音が……って、おかしくない!?
起きて着替えとかしないわけ? クローゼットの中見るよね普通?
俺の期待した第一声は? あれ……ねぇ?
「お、おはよう、香里」
「………………」
って、シカトっすか!? つか、その左手に持ってる服はオペレーションMの……え、じゃあ何でそんな素なんですか、香里さん?
「か、香里?」
本気と書いてマジでリアクションください。放置プレイは嫌です。って、だから無視して脱衣所に入っていかないでって香里さ〜〜〜〜〜ん!!
う、うぐぅ……結局何らリアクションが無いまま朝シャンに……
祐ちゃん、泣いちゃうよ? 大声上げて泣いちゃうよ? 慟哭だよ?
「おろろ〜ん」
…
……
………
最近ボキャブラリー不足な気がする…………いやそうじゃなくて、何でリアクションなかったんやろ。香里なら激しく突っ込んでくれるはずなのに。
手に持ってたんだから発見できてないと言う線は消えるし、さりとてインパクトが不足してたと言うわけでもあるまい。もしかして、どういうリアクションをするか楽しみにしてたのがばれてて、あえてリアクション無しとか……「OH,バレテーラ!?」コース!? いや、でもまさかなぁ……
某苺邪夢好き天然娘とかなら「気が付いていない」コースで決定なんだが。
むぅ、本当に何でだ? 真面目な話、普通に話し掛けた時のリアクションも無かったしなぁ。もしかして俺嫌われちゃっ「な、何よ、これーッ!?」
キタ――――(゚∀゚)――――ッ!!(マテ)
北よ! 喜多よ!! 喜田よ!!?(字違)
待ちに待った時が来たよ!!!!!!
「ふはははははっ!! 引っかかったな香里君!!!」(すでに当初の予定から激しく逸脱
この時、動かずに居れるか? いや、居れまい。
だから、この時俺が勢い余って脱衣所に飛び込んだことは不問に処すべきだと思うな…………出来れば不問に処して頂きたいかと存じる次第であります、はい。
「……二回目よ?」
アレっすか!? それは例のアレっすか!? 目で殺すでしか〜!?
くーるびゅーちぃーなパッチリお目々をそんなにされると――ごめんなさい、ごめんなさい、カナブンよりもごめんなさいm( _ _ )m
「ずびばぜんでじだ」←微妙に顔の形が変わっているらしい
「はぁ……もういいわ。責任はとって貰うけど……」
はあ、どうやらお許しが出たようだ。今回は結構拘束時間が短かったな……実害は大きかったけど。口の中が切れて痛いれふ……って、責任!? それはアレっすか!? まさかケコー「まあ、それはそれとして……」
いえ、私一個人としては責任と言うのを明確に……ってか話題を変えずにいて欲しいのですが……
「で、これは何なの?」
「見て解らないのか? それは巫k――ゴフゥ!?」
お、奥歯がガタついてるのは気の所為?(滝汗
「そう、これは巫女服ね……そんな解りきった事はどうでもいいの!! あたしが聞きたいのは何故これがあたしの着替えなのか、と言うことよ?」
「クローゼットから持ってきたからだろ? 俺はわかってて持ってきたものだとばか――グェッ!?」
痛くない! 他人の体だと思ったら痛くない!!! ――途方も無く痛いっすよ、琥○さん(滝涙
「悪かったわね、気づかなくて! 朝は低血圧なのよ!! って、そうじゃなくて、何であたしのクローゼットにこんな物が入ってるのよ!! 昨日まではこんな変なものは言ってなかったのに」
聞きたいのだが、メイド服は変なものに含まれるのじゃないのだろか……いや、言うまい。だってこれ以上やられると奥歯抜けそうだし……
「着て欲しかったからだ!!」
漢だな……俺。つか、俺の意思とは関係無しに発言するこの口はどうにかならないものか(涙
結局のところ……そんなことを考えながら――自分の顔が立てる鈍い音を聞きつつ、俺の意識は闇に落ちていった……
〜つづく〜